安心感は断トツ!大手ハウスメーカーのメリット・デメリット

家を建てようと考えた時、まず決めなければならないのはどこに建築を依頼するのかということですよね。

その際、筆頭に上がってくるのはやはり全国展開している大手ハウスメーカーではないでしょうか?知名度の高さもさることながら、ハウジングセンターに主要な会社がまとまっているので気軽に訪れやすいというのも魅力的です。

実際、筆者も家を建てることを考え始めた時、とりあえずハウジングセンターに行ってみました。

とは言え、『とりあえず知ってる大きい会社だから、大丈夫だろう』というのでは、大切な自分の家をまかせるというのに、少しばかり場当たり的な感じも否めません。

最終的に大手ハウスメーカーに決断するとしても、やはりそのメリットやデメリットは、ひととおり把握しておくべきでしょう。

大手ハウスメーカーの最大のメリットは、なんといっても安心感の高さです。

大手ハウスメーカーには自社工場を持っていて、組み立てや加工のある程度の部分まではそこで行っている会社も少なくありません。

したがって、住宅の品質としてはある程度安定しており、着工から完成までの期間も比較的スピーディです。(実際に現場で建築に携わる職人さんは、たいていの場合、自社の社員ではなく下請け会社なので、細部の仕上がりにまったくばらつきが出ないということはありませんが…)

資本力があり、費用をかけた大規模な研究・開発が可能なので、耐震対策や耐久性の高い構造など高度な技術力を要する取り組みを積極的に行っているのも見逃せないポイントです。

また、アフターケアもかなり充実している会社がほとんどで、数年ごとに点検を行うことになっていたり、住宅の不具合などを相談できるサポート体制があるのが当たり前のようになっています。大きい会社だからつぶれてアフターケアが受けられなくなる心配もそうそうありません。

グループ内でリフォーム専門の会社や部門があるところが多く、リフォームや立て替えの相談がしやすいのも大手ハウスメーカーだからこそと言えるでしょう。

一方で大手ハウスメーカーによくあるデメリットとして一番大きいのは、間取りや設備などの仕様がある程度決まっており、自由度が比較的低くなりがちという点です。

大きい会社で、扱う物件数が圧倒的に多い分、それぞれのユーザーの希望や条件にすべてきめ細かく対応するというのは残念ながら難しくなってしまうのです。

中には自由設計を売りにしているところもありますが、大半の大手ハウスメーカーでは、いくつかの基本プランがあって、そこに可能な範囲で要望を加えていくという形になります。

それに伴って、基本プランから大きく外れる特別な仕様や、プラン外の追加工事が含まれてくると、急激にコストアップする傾向が強いのも大手ハウスメーカーならではのデメリットです。

なお、大手ハウスメーカーならどこで建てても大差ない家ができるだろうと思われがちですが、それは大きな間違いです。

むしろ大手ハウスメーカーはそれぞれ建築工法やデザインなどで特色を打ち出して差別化を図っています。しかも、説明した通り、自社の仕様から外れたものへの対応は決して柔軟とは言えません。

つまり、大手ハウスメーカーだからこそ会社選びを間違えると理想から大きくかけ離れた家になってしまうリスクは高いのです。

大手ハウスメーカーで家を建てるのなら、くれぐれもその会社でどんな家が建てられるのかという下調べは怠らないようにしてください。