やっぱり和室、つくるべき?活かせるかどうかはアナタ次第!

和室をつくるべきかどうかというのも、間取りを考えるうえで悩む人が多いポイントの1つではないでしょうか?

モデルハウスなどでも、何らかの形で和室空間を設けているケースは少なくないのもあって、『やっぱり日本人なら、和室が1部屋くらいあった方がいいのかな?』なんて思ってしまいますよね。

結論から言ってしまえば、和室が必要な人は和室をつくるべきですし、逆に現状、和室の必要性を感じていない、使い道を見いだせないという人はつくらないほうが良いでしょう。つまり、他の間取りや設備と同様に、シンプルにいるか?いらないか?で考えてよいのです。

もし和室を1部屋つくるとすれば、最低でも4畳+押入れ1、2畳程度のスペースを取ることになります。これは一般的な広さの戸建て住宅では、決して狭い面積とは言えません。

当然、和室のスペースの分だけ、リビングやその他の空間が狭くなってしまいます。また、和室をプランに組み込むことによって間取りの面でも制約が出てくることもあるでしょう。

しかも和室は、ベッドを置いたり、ソファを置いたりといった、フローリング敷きの洋室と同じような使い方にはあまり向いているとは言えません。使い道のないままに、とりあえず和室をつくってしまうと、本当に何にも活用できない無駄な空間になってしまうことがあるのです。

となると、考えるべきことは『和室をつくるべきかどうか』ではなく、『和室を何に使いたいのか』ということなのです。そこでご参考までに、主な和室の使い道をご紹介しましょう。

まず、和室の活用方法として最近の主流になっているのは、子育てのための空間という使い方です。

畳はフローリングよりもクッション性があり、布団を直接敷くこともできるので、小さな子どもが遊んだりお昼寝をするのにはぴったりですし、リビングにつなげる形で間取りを取っておけば、料理中なども安心して遊ばせておくことができます。

夜中にミルクやおむつ替えが必要な時期には、思い切って和室を一時的に寝室にしてしまうと、非常に便利です。

また、長時間座っていてもしんどくなりにくい畳の空間は、洗濯物を畳んだり、アイロンをかけたりといった家事スペースにも案外向いています。リビング横の和室でも扉を閉めてしまえば目線が遮れるので、取り込んだ洗濯物の一時置き場にしておくという使い方もありですね。

布団さえ敷けば臨時の客間として使うことができるのも、和室の便利なところです。親御さんや友人が泊まりに来る機会が多いという家庭では、和室の必要度は高いでしょう。

このように具体的な使い道がなかったとしても、畳敷きの和室空間自体が好きな人なら、思い切って作ってしまってもよいかもしれません。ごろ寝をしたりコタツを置いてくつろごうと思うと、やはりフローリングではどうしてもしっくりこないという人は案外多いものです。

なお、将来的にどちらかの親と同居する可能性があるので和室を設けておきたいという人もいるかもしれませんが、その場合には少し注意が必要です。

いずれ親御さんが住むとなれば、そのスペースは気軽に荷物を置いたりすることもできず、同居するまではただ遊ばせておく形になってしまいます。いざ親御さんが引っ越してきたら、思ったより荷物が多くて部屋に入りきらない…ということもあり得るでしょう。

また、もし仮に親御さんが介護が必要な状態になってしまったら、畳に布団よりも、洋室に介護用のベッドを置く方が暮らしやすい可能性があります。

同居時期が未定の場合、このように様々な状況が想定されるので、あまりきっちりと《同居用の和室》として部屋をつくるのは少しリスクが高いかもしれません。