第一印象も暮らしやすさもココ次第!甘く見てはいけない外構工事

注文住宅で家を建てるのであれば、家自体はもちろんですが、それを取りまく外構をどうするのかということも自分自身で考えなければいけません。

しかし、家づくりにおいて外構は失敗しがちな部分の1つと言っても過言ではありません。というのは、家本体に比べると、どうしても外構にかけるお金と手間は削られてしまう傾向にあるからです。

そもそも、外構工事の打ち合わせというのは建築会社や住宅ローンを組む金融機関との契約も済んだ、かなり後半になってスタートすることがほとんどです。それはつまり、ほぼ何も決まっていない状態で、予算を決めなければならないということなのです。

となると、自然と家本体やその他の必要経費を差し引いて余った分が外構費用…という計算になってしまいます。

しかし外構工事というのは予想以上にお金がかかるものです。コンクリート敷きの駐車場とシンプルな門・フェンス程度であればともかく、少しデザイン性の高い商品やウッドデッキ、カーポートなどをつけると、あっという間に100万円、200万円は超えてしまいます。

さらに地面を掘り返したり、隣接地との境界にブロックを積んで土留めをするなど基礎作りにもお金がかかるので、それも含めて考えなければなりません。

実際、筆者も、もともとは外構予算を100万円程度としていたのですが、いざ見積もりを取ってみたら約150万円と大きく予算オーバーでした。それでもかなりケチって最低限以下の外構で済ませてしまったので、後から自転車置き場を設置したり、自分で花壇を組んだり防草処理をしたりと、かなりお金も手間もかかってしまっているうえに、いまだに庭は完成途上です。

そんな外構での失敗を防ぐためには、やはりある程度はお金も手間も惜しまないことをおすすめします。

まず大前提として、満足のいく外構にしたければ予算をケチりすぎてはいけません。外構工事の費用は外構部分の広さや土地の状況、希望する工事内容によっても大きく変わってくるので、目安をお伝えするのは難しいのですが、よほどシンプルなものでない限り、150万円から200万円くらいは取り分けておいた方が安心です。

また、工事を任せる業者選びも重要です。ハウスメーカーで家を建てるのであれば、たいていの場合、提携している外構業者を紹介してもらえます。もちろんその業者に任せるのでもまったく問題はありません。

ただし、外構にデザイン性を求める人や、希望が明確な人は、自分で外構業者を選んだ方がいいかもしれません。というのも、建築会社と同様に、外構業者もそれぞれに和風や洋風、モダンかナチュラルかなど得意なテイストがあります。

もちろんどんな業者でも基本的には施主の希望に沿って提案をしてくれるものですが、やはり得意なテイストに合致している方がより魅力的な仕上がりになる可能性が高いでしょう。

逆にデザインよりも、とにかく費用を低く抑えたいから自分で外構業者を探したいというのもアリですが、その場合には少し注意が必要です。

上でもお伝えした通り、外構工事の費用はデザインだけでなく、土地の状況によっても大きく変わってくるので、見積もりを出す際には現地確認が必須となります。しかし中には、現地調査を行わず、土壌づくりの工事費用を省くことで費用を安く抑えているように見せかけ、契約後に工事費用を上乗せする悪質な業者もあるのです。

とかく軽視されてしまいがちな外構工事ですが、家を外から見た時にまず目に入るのは外構部分です。また、駐車場の使い勝手など暮らしやすさを左右する重要なポイントでもあります。ぜひ家と同様に丁寧に、納得のいく外構をつくり上げましょう。