明るいけど不便!?最近増えてる2階リビングって実際どうなの?

家の中で生活の中心になる場所と言えば、やはりリビングですよね。間取りを考える上でも、リビングをどこにどのような形で配置するかというのは非常に重要な問題です。

一般的にはリビングと言えば1階におくものとされていますが、最近では2階にリビングをとる間取りを採用する人も増えてきています。実は、筆者の自宅も2階リビングなのです。

そこで今回は、実際に住んでいる筆者の目線から、《2階リビングって実際どうなの?》という疑問にお答えしましょう。

2階リビングの最大のメリットは、日当たりが確保しやすいことです。

高さがあるぶん、隣に家があっても比較的日差しが入りやすいので、確実に1階にあるリビングよりも明るい時間は長くなります。太陽の位置が低くなる冬場でも日中はほとんどずっと日差しが入り込むので、部屋があたたまりやすいのも魅力です。

また、プライバシーが確保しやすいというのも2階リビングならではの利点です。1階に比べて通行する人の目線を受けにくく、隣家の窓の位置との兼ね合いさえクリアできれば、ほぼ全くと言っていいほど、人目を気にする必要はありません。

つまり2階リビングは、空間としての快適性・居心地の良さに関しては、間違いなく1階リビングよりも勝っていると言えるのです。

ただ、利便性という点では、2階リビングはかなり不利になってしまいます。

一番の問題になるのが、玄関への行き来に必ず階段の上り下りをしなければならないということです。

来客や宅配便が来ればいちいち1階まで下りて応対しなければなりませんし、荷物の多い日も大変です。買い物袋と保育園の荷物、さらに抱っこをせがむ子どもを全部抱えて階段を上っているときには、筋トレでもしているような気分になります。

庭に頻繁に出入りしたり、ウッドデッキなどを設けてアウトリビングのように活用したいという方にも2階リビングはおすすめできません。リビングと庭のアクセスが非常に悪いので、どうしても庭に出るのが億劫になってしまうからです。

また、日当たりが良く冬暖かいというメリットについて冒頭でお伝えしましたが、それは裏を返せば夏は暑いということです。夏は太陽が高い位置にあるので、日差しはほとんど入ってきませんが、屋根に近い分、1階より格段に気温が上がりやすくなります。

ちなみに、2階リビングの採用を決めたうえで、筆者が一番悩んだのは、お風呂や洗面などの水回りを1階と2階どちらに持ってくるかということでした。

1階にあるとリビングから遠くて不便そうですし、2階に持ってくると1階にある寝室からのアクセスが悪く、それはそれで不便なうえに、コストもやや上がってしまいます。

悩んだ結果、1階に設置しましたが、やはり冬場はリビングから必ず寒い廊下と階段を通らなければ浴室・洗面にいけないので、朝晩に少し不便を感じています。もし2階リビング・1階水回りにするのであれば、2階にちょっとした洗面スペースを設けられると便利なのではないでしょうか?

このようにデメリットもないわけではなく、2階リビングというのはかなり好みの分かれる間取りの取り方かもしれません。

なお、筆者宅で2階リビングを採用したのは、土地や予算との関係上1階に十分な広さのあるリビングを確保するのが難しかったから…というやや消極的な理由です。でも、今は2階リビングの居心地の良さに非常に満足しているので、結果論ですが正解だったと思っています。

2階リビングが気になっている・メリットに魅力を感じるという方は、ぜひ本格的に検討してみてはいかがでしょうか?