安易に決めるのは危険!?住宅ローン借り換えで気を付けること

家を建てるにあたって、お金のこと、特に住宅ローンのことで悩む方は多いですよね。悩んで悩んでベストな選択をしたつもりでも、やっぱり毎月の支払いが少し苦しい、将来的に支払っていけるのか心配…などといった不安を抱えることもあるでしょう。

その場合、住宅ローンを別の金融機関や商品に借り換えるというのも、状況を打開する1つの方法です。ただし、『とにかく金利が下がればいい!』という安易な気持ちで借り換え先を決めてしまうのは危険です。最悪の場合、かえって総支払額が増えてしまうという事態に陥ることもあります。

そこで今回は、住宅ローン借り換えを検討する際にぜひ知っておいてほしい、3つの注意点をご紹介しましょう。

1つ目の注意点は、住宅ローンを借り換える際に発生する費用のことです。

住宅ローンを借り入れるにあたっては、融資手数料や保証料と言った様々な費用が発生します。これは、借り換える場合でもまったく同じように支払わなければならない費用なのです。

住宅ローン借り入れの際の費用は、金融機関によって数十万円~100万円以上と大きく開きがあります。特に融資手数料・保証料に関しては、《借入額の○○%》という計上方法をとる金融機関も少なくないので、借入額が大きくなるほど諸費用負担も大きくなってしまう可能性が高いのです。

また、もともと借りている住宅ローンを全額繰り上げ返済する際に発生する繰り上げ返済手数料も忘れてはいけません。これも金融機関によっては、《返済額の○○%》という設定をしていることがあるので、金額が大きくなりがちな費用です。

あまりにもこれらの借り換えにかかる費用がかさみすぎると、せっかく金利自体は下がっていても、その差額が帳消しになってしまうこともあります。住宅ローン借り換え先を選ぶ際には、金利そのものだけでなく諸費用も必ず確認しましょう。

2つ目の注意点は、金利タイプの異なる住宅ローンへの借り換えには特に慎重になるべきということです。

近年、住宅ローンの金利水準はかなり低いところで推移しています。特に変動金利タイプは固定金利タイプに比べてかなりの低金利設定になっているため、高めの固定金利で住宅ローンを組んでいる人にとっては非常に魅力的に感じるでしょう。

ただし変動金利タイプの住宅ローンには、やはり金利が上がる可能性があるという小さくないリスクがあることを忘れてはいけません。

それを考えると、より手堅い固定金利タイプで金利が現状より低くなる商品に借り換える方がリスクが低いのは間違いないでしょう。ただし固定金利タイプの住宅ローンに借り換える場合には、固定期間の長さと期間終了後の金利をよく確認しましょう。

固定期間が終わると金利は上がり、毎月の支払額もやや増えることになります。その時期と子どもの進学などで家庭の支出が大きく増える時期が重なってしまうと、思いがけず家計が圧迫されてしまう可能性があるのです。

特に、金利優遇キャンペーンなどで当初の固定期間の金利が大幅に低くなっている場合、固定期間終了後のギャップが大きくなり、負担感が増大するので注意が必要です。

住宅ローンの借り換えの際には、目先の金利だけでなく、必ず総支払額をベースにして比較するようにしてください。

3つ目の注意点は、団体信用生命保険の内容も考慮するべきということです。

団信と言えば原則として死亡時のみに適用されるものですが、最近では、要介護時やがんなどの特定の病気になった際にも適用されるタイプの団信を取り扱っている金融機関も出てきています。

総支払額に直接かかわるわけではありませんが、1つのチェックポイントとしておくべきでしょう。