主婦の最重要ポイント!完璧な家事動線を叶える間取りとは?

家事動線という言葉を聞いたことがありますか?

家事動線とは、シンプルに言えば、家事をする際に家の中でどのような経路をたどり、どのような流れで動くのかということです。

どんな家庭であっても、家事をする人が全くいないということはありませんよね。専業主婦なら家事をほぼ一手に引き受ける形になるでしょうし、共働きであれば分担して夫婦で家事を行うかもしれません。形は家庭によって様々ですが、誰かが家事をしなければならないことに変わりはありません。

そんな家庭内で家事の主要な担い手になる人にとって、家事動線というのは間取りを考えるうえで決して無視できない重要なポイントです。

家事動線の良い家では、同じところを行ったり来たりするような無駄な動きを大きくカットできるので、効率よくスピーディに家事を済ませることができます。最近では家事を時短できるテクニックやツールが注目を集めいていますが、家事動線の良い間取りはそれ自体に高い時短効果があるのです。

では、家事動線の良い間取りというのはどのようにしてつくればよいのでしょうか?

家事動線を考える時にまずすべきことは、主要な家事の流れとその動線を把握することです。すでに間取りの候補が出来上がっているようであれば、その図面の中に1日の流れに沿って実際に家事動線を書き込んでみましょう。

まだ間取りが全く出来上がっていない状態であれば、それぞれの家事を行う場所を書き出してみましょう。どのスペース同士を近くに置けば家事動線が良くなるのかが、おのずと見えてくるはずです。

そうして理想的な家事動線が見えてきたら、それに近い形になるように建築会社に間取りの作成・変更の希望を伝えましょう。

ただし場合によっては、家事動線を優先しすぎてくつろげる空間づくりや収納スペースなどの他の部分がおろそかになり、家事はしやすいけれど暮らしにくい家になってしまうこともあります。間取りや設備の配置によっては、施工が難しくなり、大幅なコストアップにつながることもあるかもしれません。

そのような問題が生じてしまう場合には、自分にとって特に重要度の高い家事、時間を取られがちな家事の動線を優先して間取りに反映するようにしましょう。

すべての家事動線が理想通りではなくても、優先順位の高い家事がスムーズに行える間取りになっていれば、十分に時短効果が見込めます。

例えば、重要度が高く時間のかかる家事の筆頭ともいえるのが洗濯です。

洗濯は、『洗う』『干す』『取り込んでたたむ』『しまう』というように手順が多く、間取りによってはそのすべての動作を別々の場所で行わなければならないため、負担が大きく家事動線の悪くなりがちな家事の1つです。

しかしそんな面倒な洗濯も、洗濯機の設置場所近くにベランダ・サンルームなどの物干しスペースや、たたむ作業とアイロンがけができるちょっとした空間を設けることで、家事動線をかなりシンプルにすることができます。さらに衣服やリネン類の収納もその付近に設けられれば完璧と言ってよいでしょう。

すべてのスペースを隣接させるのが難しい場合には、『洗う』場所と『干す』場所を近くにするだけでも重たい洗濯物を持って移動する距離が短くなり、十分に負担を少なくすることができます。このように1つの家事の中でも、ある程度は優先順位をつけることが必要なケースもあります。

家事に費やす時間を短縮できれば、その時間を家族と過ごしたり、自分の趣味を楽しむのに充てることができます。家事動線の良い家は、あなたの生活をより充実したものにする手助けをしてくれるのです。